カチョ・ティラオ賛

アルゼンチンの名手、Cacho Tirao (カチョ・ティラオ:1941-2007)。フラメンコ以外のスペイン語圏のギタリストの中でオイラが一番尊敬しているギタリストです。初期のAstor Piazzolla (アストル・ピアソラW)楽団のギタリストとしても著名ですが、ソロに転向してからの演奏は掛け値なしに素晴らしいです。たくさんの録音を残していますが、そのどれもがギターの素晴らしさを伝える名演揃い!彼の演奏を聴くとギターが弾きたくてたまらなくなりますよ。

また、彼はギターのみならず撥弦楽器だったら何でもこなす器用なギタリストでもありました。チャランゴW独奏の「コンドルは飛んでいく」の演奏は特に素晴らしいです。

2000年に自身の体力的な衰えを理由に引退しましたが、カチョはギタリストに愛されたギタリストでもありました。引退後のカチョを支援するためにイギリスのギタリスト、David Caswell (デイヴィット・カスウェル)が中心になって彼を讃える「Amigos de Cacho (カチョと仲間たち)」というアルバムが制作されました。彼を愛するギタリストが多数参加。その売り上げの全てがカチョに渡されました。

2007年5月30日、肺炎をこじらせて66歳の生涯に幕を閉じました。晩年は残念ながら決して幸福ではなかったかもしれません。でも、多くのギタリストに愛され、またギターを弾かない人にもギターの楽しさ、素晴らしさを伝えた彼の人間味溢れるギター演奏は、これからもずっと愛されることでしょう。

チャランゴ・ソロによる「コンドルは飛んでいく」

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アストル・ピアソラの「ブエノスアイレスの夏」を演奏しています。

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バーデン・パウエルの名曲「ビリンバウ」を演奏しています。これは凄いですよ!

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  1. 聴いてみました。
    ほんと暖かい人の温もりを感じる演奏ですね。
    チャランゴってこんな明るくて軽やかな音がするんだ。
    ギターは胸に抱いて奏でるから心臓の鼓動まで響いてきそう。

    バーデン・パウエルの曲は凄いですね。ひとりで演奏しているんじゃないみたい。

    やっぱりギターは一番好きな楽器だなぁ。

    • Luzia
    • 2009年 8月 10日

    @Angelitaさん
    ピアソラ楽団の頃はエレキ・ギターを弾いています。あくまでもバンドネオンが主役なので、ギターは全面に出てきませんが、国内盤で発売されているピアソラの「レジーナ劇場のアストル・ピアソラ」というライブ・アルバム (タンゴのアルバムで世界初のライブ録音!)で演奏されている、「ブエノスアイレスの春」でのギターソロ部分の素晴らしさは今でも語り草になっています。

    カチョや他のアルゼンチンのタンゴ系のギタリストの凄い所は、ベース音の弾き方です。動画でもわかりますがきっちりスタッカートするのね。それによりとてもパーカッシヴな印象を与えています。P指 (親指)の動きが素晴らし過ぎっ!簡単そうに弾いていますがと~っても難しいです。

    • hougen yumiza
    • 2013年 3月 9日

    ピアソラの”レジーナ劇場のアストラ・ピアソラ1970”を久しぶりに聴いて、ジャケットを見たら、ギターを抱えている奏者が居て、「え、ギターなんて加わってたっけ?」と気になって、耳を済ませたら、エレキギターの音が聴こえてきました。

     それも、なんか普通じゃない奏法が…

    で、このギタリストを検索してみたら、ここに辿り着きました。

    僕も、ギターを弾いていて、フラメンコギターを現在専攻しているのですが、バーデン・パウエルの名曲「ビリンバウ」の画像…僕が出したい音の厚みが視られました!

    しかも、あの弦を重ね合わせる技…あれは、名称があるのですか? 初めてみました…

    かっこよすぎる

    勉強になりました。

    • Luzia
    • 2013年 3月 9日

    @hougen yumizaさん
    コメントをいただきありがとうございまっす!

    弦を捩って小太鼓みたいな音を出す奏法はTabalet(タバレット)と呼ばれています。

    クラシック・ギターのための作品や、バーデン・パウエル、フラメンコ・ギターの巨匠サビーカスも使っています。

    別の記事でこの奏法のことを書きましたので(ここ)、ご参考いただけたら幸甚です。

    • Rick
    • 2017年 8月 20日

    はじめまして
    あまりにも感動したので一言お礼をと思いましてお邪魔します
    私は山下和仁さんの展覧会の絵をリアルタイムで経験した者で
    それなりにいろんなギタリストを拝聴してきたつもりでしたが
    Cacho Tiraoというギタリストは初めて聴きました
    というか今までなぜ知らなかったのか自分を恥じ入るくらいです
    ビリンバウの小太鼓奏法はすごいですね
    というかYouTubeでいろいろ見ましたが
    このギタリストは凄すぎます!!
    こういうギタリストに出会える機会をくださって本当にありがとうございました!!

    • Luzia
    • 2017年 8月 22日

    @Rick様
    コメントをいただきありがとうございました。返信が遅くなってしまい申し訳ございませんでした。

    カチョ・ティラオさんはワタクシも大好きなギタリストでございまして、憧れとともにリスペクトしているギタリストでもございます。

    2007年に残念ながら66歳という若さでご逝去されてしまいましたが、録音やYouTubeにたくさんの演奏動画がありますので、彼の芸術を知るには事欠きません。

    あんな風に弾けたらなぁ・・・といつも思うのですが、なかなか難しいです・・・。

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