指のウォーミングアップ

運動をする前にストレッチなどのウォーミングアップをするように、オイラもギターを弾く前はちょっとした「指のウォーミングアップ」をします。でも、だらだらとアルペジョやスケールの練習をしても意味がないので、p (親指)、i (人差し指)、m (中指)、a (薬指)を繊細かつフルに動かす曲やフレーズを使用することが多いです。ネタはたくさんありますが、今日は3つだけご紹介しまっす。

まずはクラシック・ギターの作品から、Emilio Pujol (エミリオ・プジョールW)の「El Abejorro (熊蜂)」という曲をご紹介します。

プジョール/熊蜂

この作品は楽譜をご覧いただくとわかるとおりp 、i 、m、i のアルペジョを習得するためのエチュードのような曲です。もちろんこの運指どおり弾くのも大変有意義ですが、「熊蜂」 がブンブン飛び回るイメージを持たせようと思うとスピードが出ません。そこで巨匠Narciso Yepes (ナルシソ・イエペスW)が考えた有名な運指を使います。トレモロ奏法と同じp、a、m、iで弾きます。最初は大変弾き辛いと思います。「トレモロと同じ運指で弾く」とイメージしてしまうといつの間にかトレモロになってしまいますので、「mが他の指より常に少しだけ前に出ている」 と意識して弾くとコツが掴めます。これが出来るようになると倍速以上で演奏可能になります。また、このパターンのアルペジョが出てくる他の曲でも当然使用出来ます。

次はチェコのヴィルトゥオーゾ、Stepan Rak (シテパン・ラック)が多用する上述の運指のヴァリエーションのようなパターンです。曲は 「Balalaika (バラライカ)」 という作品です。

シテパン・ラック/バラライカ

これは先程のプジョール作品よりも更に弾き辛いと思います。運指は同じでも、今度は逆に 「中指が常に中の方にあるイメージ」 で弾かなければなりません。これが簡単そうで実に難しいです。mとiがいわゆる 「逆指」になってしまっているからです。始めはかなり指にストレスがかかってしまいますので、指をゆっくり大きく動かすように弾くとだんだんコツが掴めてきます。慣れるとかなり速いテンポで弾けます。これを応用すると、復弦にまたがるトリルなんかを弾くときにとても有効です。

最後はクラシックの作品ではなく、我らがGerardo Nunez (ヘラルド・ヌニェス)のPicado[1]のエクササイズからa、m、iの3本指を使用したものをご紹介します。

ヘラルド・ヌニェスの3本指スケール・エクササイズ

楽譜を見ると一見不可能に見えますが、左指に合わせるようにa、m、iを無意識に動かすと意外と簡単に弾けてしまいます。音と指を合わせようとするととたんに弾けなくなってしまいますのでご注意を。ヘラルドはアルアイレ[2]で弾いていますが、アポヤンド[3]でも練習すると指の独立性を養えます。

オイラはいつもこの中の一つは必ず弾きます。これをやるといい感じに指が温まり、アルペジョやトレモロの粒が段違いに揃うようになります。ギターを弾かれる方、一度お試しを!

  1. ピカード、音階のこと。 [戻る]
  2. 弦を弾いた後、指が隣の弦に触れないで振り抜く奏法。 [戻る]
  3. 弦を弾いた後、指が隣の弦に触れる奏法。 [戻る]
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