僕にとって松田優作Wは永遠の「憧れ」であり「兄貴」である。優作を初めて観たのは「太陽にほえろ!」のジーパン刑事だったと思う。が、僕らの世代にとってハッキリと憧れの対象として優作を認識したのはテレビ版「探偵物語」だったと思う。(注:映画版の「探偵物語」は全く別物)
軽妙洒脱で一見おちゃらけていながら、社会の底辺であがく弱い人間に対しては優しく、巨悪に対しては徹底的に正義を貫く私立探偵、工藤俊作の登場はとても鮮烈だった。ドラマ自体の作りも30年前の作品とは思えないほど先鋭的であり、今観てもめちゃめちゃ面白い。その頃、中学生だった僕のハートは完璧に工藤俊作=松田優作に鷲掴みにされてしまった。
何をしても格好いいんですよ、優作は。格好いい俳優はたくさんいるけど、優作ほどの強烈なカリスマ性を持った格好いい俳優は残念ながら未だに出てきていないと思う。
今日、久しぶりに神田淡路町に足を運びました。ここには以前、同和病院という古い煉瓦造りの建物がありました。ここの最上階にあったペントハウスが工藤探偵事務所のロケ地として使用され、ファンの間では聖地として巡礼の対象となっていましたが、残念ながら老朽化により1999年に取り壊されています。取り壊される以前に何度か訪れたことがありますが、なかなかいい雰囲気の建物でしたよ。今は面影のかけらもありません・・・。
月日の経つのは早いもので、来月の11月6日は優作が亡くなってちょうど20年になります。生きていれば60歳。還暦の優作って全然想像出来ないのですが、きっと格好いいままで渋い演技をしていたことでしょう。遺作となった映画「ブラック・レイン」を期に、ハリウッド映画にもたくさん出演してオスカーを受賞していたかもね!
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