清冽なしらべ

一般的にスペインという国のイメージを問われれば多くの方が「情熱の国」、「燦燦と降り注ぐ太陽」といった「陽」のイメージを強く持たれているかもしれませんね。でも「陽」があれば「陰」があるのが常。「陰」と言っても「暗い」と言う意味ではなく、むしろ日本的な「湿り気」を帯びた風情と言いましょうか。そういうイメージが強い地域はCataluña(カタルーニャ)かもしれません。

と、いかにもスペイン通っぽい物言いですが、実はスペインはおろか日本国内ですら北は秋田、南は熊本までしか移動したことがない飛行機嫌い@オイラなのでごみんなさい。以下は個人的な駄文です。

カタルーニャが「陰」というイメージは、オイラの大好きなカタルーニャ州出身の作曲家であるFederico Mompou(フェデリコ・モンポウW)の作品から喚起されたものです。ピアノ作品として名高い「内なる印象」などを聴くと、モンポウという作曲家がとても「繊細」で「静謐」な方って感じがもの凄くします。

クラシック・ギターのためにも「コンポステーラ組曲」[1]、「歌と踊り第13番」[2]、「歌と踊り第10番」[3]の3曲を残しました。

とりわけAndrés Segovia(アンドレス・セゴビアW)のために書かれた「コンポステーラ組曲」は、20世紀中に書かれたギターオリジナル作品では屈指の傑作です。とにかく美しい!

初めてこの作品を聴いた時(確か高校生の頃)、その清冽なしらべに心洗われる思いがしました。それまでスペイン音楽というと「熱い!」というイメージしか持っていなかったので、この静々と流れゆく川のような音楽に「スペイン音楽って奥が深い」と思わず姿勢を正してしまいました。

たまぁ~にセルフ癒し的な意味を込めてこの曲を弾くことがあるんですが、かなり効果は絶大!多少なりともギターが弾けて良かった!と思う今日この頃です。

モンポウ肖像写真 手稿譜

フランスの名手、Frédéric Zigante(フレデリック・ジガンテ)演奏による「コンポステラ組曲~プレリュード」。(音源のみ)ほんとに美しい曲だなぁ。

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ジャズ・フュージョン系ギタリストとして著名なLee Ritenour(リー・リトナーW)は、この「プレリュード」を基本にして「The Rit Variations」という曲を作っています。ライブ映像をどうぞ。

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山下和仁さんがあの「展覧会の絵」の後に発表したアルバム。モンポウ夫人がこのアルバムに収録されている「コンポステーラ組曲」を聴いて、感動の余り山下さんに謝辞を贈ったのは知る人ぞ知る秘話。

コンポステラ組曲~ミュージック・オブ・スペイン

コンポステラ組曲~ミュージック・オブ・スペインミュージック

価格¥ 1,888

アーティスト山下和仁

クリエーター山下和仁, モンポウ, ロドリーゴ, マネン, タルレガ

発行BMG JAPAN

発売日2004/09/22

カテゴリーCD

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  1. 巡礼地として名高い、「Santiago de Compostela(サンティアゴ・デ・コンポステーラW」をモチーフにした作品です。 [戻る]
  2. 歌の部分は有名なカタルーニャ民謡「鳥の歌」を使用しています。 [戻る]
  3. ピアノが原曲ですが、モンポウ自身がギター用にアレンジした作品。歌の部分はAlfonso X, el Sabio(アルフォンソ10世、賢王)編纂による有名な「Las Cantigas de Santa Maria(サンタマリア頌歌集)」から採られています。 [戻る]
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