ここ近年は全くホラー映画を観なくなってしまった。理由は「怖くない&つまらん」作品が横行しているから。何だかみんな似たり寄ったりな内容だし、単に見た目の「残虐性」や「音響効果」だけでビックリさせるものばかりなんだよね。「内容」が「無いよう~~っ」って感じ?(凹)「わざわざお金をだしてホラー映画を観るなんて信じらんなぁ~い」とよく言われるんだけど、非日常的なものを「キャーキャー」言いながら楽しむという点で、ホラー映画は完璧な「エンターテイメント」です。
「アメリカン・ニューシネマ」の時代[1]に、その後のホラー映画に多大な影響を与えることになる大傑作が発表されました。
1974年、当時まだ学生だったTobe Hooper(トビー・フーパー)が監督した「The Texas Chain Saw Massacre(邦題:悪魔のいけにえ)」です。
低予算映画ということもあり全体的にざらついた粗い映像なんですけど、逆にそれが尋常では無い雰囲気を醸し出し、異様なストーリー展開も相まって最高度の恐怖感をこれでもかと叩き込まれます。
オイラが初めてこの映画を観たのは10代前半の頃。たまたま夏休み中の深夜、寝苦しくて目が覚めてしまって、何気なくテレビを付けた時に東京12チャンネル[2]の深夜枠で放映されていたものを観てしまったのだった。そして、これが人生初のホラー映画鑑賞だった。
もうね、あまりにも怖くてテレビを消して速攻で寝ようと思ったんだけど、すっかりこの映画の怖さに「金縛り」状態になってしまって、結局最後まで観てしまった。
実を言うとオイラ・・・。あまりの怖さに観終わったあとマジで腰が抜けてしまい、朝までブルブル震えておった・・・。
ストーリーはもの凄く単純。季節は噎せ返るような暑さのアメリカ・テキサス州のある地方。帰郷した5人の男女が、ある狂人一家に次々と血祭りにあげられていくというもの。
理不尽なストーリー展開の中でも、人皮で作られたマスクを付けた通称「レザーフェイス」が、チェーンソーをブンブン振り回しながら、主人公の女性を執拗なまでに追い回すシーンはシンプルなんだけどもの凄く怖い・・・。
普通だったら単なるB級もしくはC級映画になってしまうようなテーマなんですけど、若きトビー・フーパーの演出力と、製作中に起こった様々な偶発的ハプニング[3]が重なることによって、結果的にほとんど「奇跡」とも言えるほど他の追随を許さないホラー映画の大傑作になってしまった。
多分今後もこの作品を超えるホラー映画は作れないと思う。この作品に限って言えば、トビー・フーパー自身による1986年に製作された続編、2003年にMichael Bay(マイケル・ベイW)製作によるリメイク作品も超えることが出来なかった・・・と思う。
オイラ的にはこの映画を超える「怖い」映画には、2010年現在出会ったことがない。まさに「最恐映画」である。
尚、この作品のマスターフィルムは現在「The Museum of Modern Art (ニューヨーク近代美術館)」に永久保存されています。
予告編なり。この手の映画がダメダメな方は絶対にスルーしてちょうだい。
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