Joaquín Rodrigo(ホアキン・ロドリーゴW)と言えば「Concierto de Aranjuez(邦題:アランフェス協奏曲W)」であり、特にその第二楽章の旋律の美しさから、ジャズやフュージョンの世界でも頻繁にその旋律が使用されているのは周知の事実であり、どちらかというと一般にはそっちの方が有名になってしまったのであり、更には作曲者のロドリーゴ自身が後に歌曲にしてしまったりしていますが、原曲はクラシック・ギターと小管弦楽のための協奏曲であることは、クラシックの世界では当たり前田のクラッカーであります。
あのPaco de Lucía(パコ・デ・ルシア)もスペインでライヴ録音しているんですが、なんと客席にロドリーゴ本人を招くというなんとも豪華なライブでした。[1]
で、本題。真偽のほどは確かではないのですが、ロドリーゴがパコのために書いた作品があるらしい。それは「Un tiempo fue Itálica famosa(邦題:その昔イタリカが音に聞こえ)」という曲です。
オイラの記憶では、Manuel Barrueco(マヌエル・バルエコ)がインタビューでそう語っていたと思う。彼ほどの巨匠の口から出るのだからウソではないと思うけど、出版譜にはパコの名前はおろか、作曲された経緯も書かれていません。
実は出版譜にはpara Angel Romero(アンヘル・ロメロのために)と書かれていて、運指も彼が付けています。
インタビュー記事が既に手元に無いので確認出来ないできないのがもどかしい・・・。ネットで検索してもパコとの関連性を示す記事は見つかりませんでした。もし、ご存知の方がいらしたらご教授下さい。
オイラの想像では、パコはロドリーゴからこの作品を献呈されたけれど楽譜が読めない(少しは読めますけどね)のでそのまま放置 → 当然演奏はしない → MOTTAINAI ! → ロドリーゴに出版の話がキターーーーっ! → どうせパコは弾かないだろうから、アンヘルに再献呈しちゃぇ → めでたく出版!
って感じぢゃなかろうか?
ちなみに“イタリカ”はスペイン南西部、アンダルシア州の都市セビージャ(セビリア)北西郊外に今も残る古代ローマ時代の遺跡の名前です。曲のタイトルどおり、かつては隆盛を誇った都市だったそうです。
この作品はロドリーゴのギターソロ作品の中でも最難曲だと思います。やたらと息の長いスケール(音階)がガンガン出てくるので、やっぱりパコに献呈したという話は本当なんじゃないかと納得してしまいます。
難曲ではあるんですが、バルエコもアンヘルも録音しています。最近ではコンクールの自由曲で演奏する猛者も多いようです。
オイラとしてはパコにも演奏してもらいたいんだけどなぁ・・・。パコだったら楽勝でスケール弾いちゃうだろうなぁ・・・。聴きたいなぁ・・・。
Matt Palmerというギタリストの演奏をどうぞ。スケールは3本指で弾いているね。なかなかやるぢゃねぇか。
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- この時の模様はパコの2枚組DVD、「Francisco Sánchez – Paco de Lucía」のライブを収録した盤に全て収録されています。 [戻る]
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