これは「不条理な情景」シリーズに入れるべきお話かもしれないのだけど、あまりにもクダラナイので単なるネタとして書こう・・・。十数年前、ある機会を得てギターを弾くことになり、都内某所で何曲か弾いたのですが、その時にいらしていたお客さんの一人がちょっと変わったおじさん、いや正直に言うと明らかな「変人」でござった。なぜかこのおじさんは打ち上げにも参加していた。
で、タダ飯&タダ酒を喰らっていい気分になっているとこのおじさんが声をかけてきた。曰く、「君の演奏はなかなか良かったよ、うん」と。
褒められて悪い気分になる人間はおらぬ。「いえいえ、とんでもございません」と答える暇も与えてもらえず、続けられた言葉にフリーズ。
「でも、もっと今毛しなさいっ!」
と・・・。
オイラのボキャブラリーに「今毛」なる言葉は無い。一体何をアドヴァイスして下さったのだろうか・・・。
と困惑していると「私の言っていることがわかないのかねチミはっ!」とのたまう。
な、なんで「変なおじさん」口調なんだよ・・・確かに変なおじさんだけどさ・・・。
ますます困惑するオイラをよそに「いいかい、日本語では“想像”と言うのだよ。英語だと“今毛”。曲の情景を“今毛”して弾いたらもっと良い演奏になるだろう」・・・。
ええと、皆さんのご想像どおりでござる。このおじさん、「Image(イメージ)」を「イマゲ」とローマ字読みで発音しているのさ。わかるわけねぇわな。
ウケ狙いで言ってるのかと思ったのだけど、結局その後もずっと「イマゲ」を通していた。で、オイラとの会話に飽くと別の演奏者のところでも同じことを喋ってるの。で、やっぱり「イマゲ」を連発&力説。
その日は拭いきれない疲労感を身に纏いつつ帰路についたオイラであった・・・。
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