歌舞伎町逃亡地図

一昨日、バイトをしてギターを購入した話を書きましたが、手元には4万2千円という高校生が自由に使える額としてはかなりの大金が残ったわけで・・・。結局それらは服を買ったり、靴を買ったり、レコード(当時はまだCDは存在せず)を買ったりしたんですが、それでもまだ残額には余裕があり、残りは映画で散財することにしました。そんなある日曜日。新宿歌舞伎町内にある「新宿プラザ劇場」へ一人でGO!

映画館の名前は覚えているのに、何の映画を観たのか全く思い出せない・・・。と言うのも、その後にちょっと大変な事態(オイラ的に)に巻き込まれてしまったのです・・・。

映画を観終わって劇場を出ると、すでに夕闇迫る時刻でした。新宿に映画を観に行く時は午前中か昼の時間帯しか行った事がなかったので、夜に近い時間帯に歌舞伎町にいるというシチュエーションは初めての経験。すなわち“初体験”

通常ならそのままセントラルロードを抜けて新宿駅に向かうのだけれど、ネオン瞬く歌舞伎町の姿を目の当たりにした高校生のオイラは妙にテンションが上がってしまい「よしっ!歌舞伎町を探検しよう!」と変なスイッチはが入ってしまったのであった。

今は無き「新宿コマ劇場」前を左折し、「セントラルロード」を素通りして「さくら通り」に至る裏道へ入った瞬間、いきなり「お兄さん、お遊びですか?いい娘いますよ」とキャッチのオジさんに捕捉された・・・。

で、ビビリつつ「いえ、結構ですから・・・」と返事して去ろうとするといきなり腕をつかまれ、「ほんといい娘ばっかりですから。ねっ!3000円ポッキリ。うちは良心会計だから、ねっねっねっ!」

良心会計のお店がこんな強引なキャッチなどするわけがないわけで・・・。とにかくこのオジさんの強引さは半端なかった。一向に埒が空かないので、オイラは一計を案じました。

オジさんの頭越しに視線を移して「あっ、おまわりさぁ~~~~ん!」と叫んだのである。一瞬怯んだオジさんの手を振りほどき、靖国通りを目指して全力疾走開始。で、途中で振り返って見るとなんとそのオジさんも全力疾走でオイラを追いかけていくるぢゃないかっ!

「怖ぇ~、歌舞伎町怖ぇ~~~っ」と心の中で絶叫しつつ、なぜか途中の裏道へ左折。さすがはまだ10代のオイラ。まんまとオジさんをまくことに成功!

「はぁ~、やれやれ」と息が切れたオイラは両手を膝につけた状態で呼吸を整えていました。すると突然、「大丈夫ですか?」と声を掛けられ、振り向くとそこには嫣然と微笑を湛えた“超美人なお姉さん”が立っていらした。

すっかり舞い上がってしまったオイラは“かくかくしかじか”と事の顛末を話すと「歌舞伎町は怖い街だから気をつけなさいね」と諌められてしまった・・・。するとその“超美人なお姉さん”は「危ないから途中まで送ってあ・げ・る」とおっしゃるではないかっ!

で、靖国通り方面に二人で歩き出した。すると“超美人なお姉さん”は「ちょっとお茶でも飲みましょうか?」と言うや否や、有無を言わさず何だかやたらと狭い階段が地下へと続く見るからに怪しげな店に入ろうとするではないかっ!

「えっ!ち、ちょっと・・・」と抵抗する間もなく、気がついたら薄暗い個室へin!そして、その部屋は壁&天井が鏡張りなのであった・・・。心臓がバクバクし始めた・・・。

これはさすがにヤバイと思い、“超美人なお姉さん”の隙をついて逃亡。またまた歌舞伎町を全力疾走することに・・・。

そう。オイラが“超美人なお姉さん”に声を掛けられた場所は、これまた悪名高き「東通り」なのであった。そして“超美人なお姉さん”は今思えば凄腕のキャッチだったのね・・・。

この一件以来しばらくは新宿に行かなかった。と言うより行けなかった・・・。怖くて・・・。オイラにもこんな“初心(うぶ)な時代”があったんだぁねぇ。(しみじみりー)

あの頃はまだ“風営法W”も“暴対法W”も施行されていない時代だったから、歌舞伎町はかなりデンジャラスな繁華街でしたね。

でも、現在は特に2004年の「歌舞伎町浄化作戦」以降、ドームカメラ36台、固定カメラ18台、高感度カメラ1台の計55台にも及ぶ監視カメラの設置、悪質なキャッチ行為の禁止によりかなり安全な街になっております。おそらく現在の歌舞伎町は世界一安全な繁華街ではないでしょうか?

よくよく考えれば歌舞伎町ってかなり変な街ですよね。映画館、劇場、各種娯楽施設、各種飲食店、各種風俗店などが割と狭い地域にみっちり集まっていて、しかもその中に「新宿区役所」まであります。こんな街は世界広しと言えども歌舞伎町だけでしょうね。

歌舞伎町。それは男の「欲望番外地」

東京都新宿区歌舞伎町
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