Sabicas(サビーカスW)についてはこれまでも何度か書いたので説明は不要ですね。Paco de Lucia(パコ・デ・ルシア)以前の大巨匠であり、パコも若い頃はかなり影響を受けていたことは否めませぬ。最近の若者はほとんどがVicente Amigo(ビセンテ・アミーゴ)やTomatito(トマティート)を聴いてフラメンコ・ギターを始める方が多いようで、古い時代のギタリストをスルーしている傾向が強いようです。(パコすら知らない人がいるのは以前書きましたね)古い時代のフラメンコ・ギターを理解しないとモデルノ(現代フラメンコ)は全く理解できませぬぞよ。ビセンテやトマティートだってサビーカスを聴きまくって勉強したんですからね。
というわけで数あるサビーカスのアルバムから1枚挙げよと言われればこれしかございませぬ。
“FLAMENCO PURO~1961年”
- BRONCE GITANO(ソレアレス)
- ECOS DE LA MINA(タランタス)
- CAMPIÑA ANDALUZA(アレグリアス)
- POR LOS OLIVARES(ファンダンゴ)
- ECOS JEREZANOS(ソレア・ポル・ブレリアス)
- DUELO DE CAMPANAS(シギリージャス)
- JOYAS DE LA ALHAMBRA(グラナディーナス)
- PUNTA Y TACON(ファルーカ)
- AIRES DE TRIANA(ブレリアス)
- BRISAS DE LA CALETA(マラゲーニャ)
( )内はリズム形式
サビーカスのアルバムは時として“キワモノ”的なレパートリーが入ることがあるんですが、このアルバムはタイトルどおり“純粋なフラメンコ”に徹しているばかりか、演奏の気合いの入り具合、ファルセータも非の打ち所がない超名盤であります。
このアルバムを聴くたびに、例えばパコの初期のアルバムである「Fabulosa Guitarra de Paco de Lucia(邦題:天才)」や「Fantasia Flamenca De Paco de Lucia(邦題:幻想)」はモロに影響を受けていることがわかります。
また、主要なリズムが収録されていますので、リズムを学ぶ格好の教材でもあります。
現在でも比較的入手しやすいCDですので是非ご一聴をっ!(特に若い方でサビーカスを聴いたことがない方は必聴)
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