弾きながら泣いてしまう曲

アルゼンチンの詩人Felix Luna(フェリックス・ルナ)と、同国の作曲家Ariel Ramírez(アリエル・ラミレスW)の共作による名作 「Alfonsina y el Mar(アルフォンシーナと海)」は何度聴いても泣けてしまいます・・・。この作品はラミレスの「Mujeres Argentinas(アルゼンチンの女たち)」という組曲の中の1曲であります。アルゼンチンの偉大なフォルクローレ歌手、Mercedes Sosa(メルセデス・ソーサW)の名唱によって広く知られていますね。

アルフォンシーナと言うのは、アルゼンチン文学史上に名を成すAlfonsina Storni(アルフォンシーナ・ストルニ)のことです。彼女は苦悩の人生を辿り、最終的には病に侵されたことを苦に1938年46歳の折、海に還りました。

アルフォンシーナ・ストルニ肖像

彼女の死を儚んで、入水直前に彼女が残した詩を引用した「アルフォンシーナと海」という名作がこうして生まれました。原曲はピアノ伴奏による歌曲です。詩の一部をご紹介しましょう。

Por la blanda arena que lame el mar
(海が洗うやわらかい砂浜を通って)
su pequeña huella no vuelve más.
(彼女の小さな足跡はもう戻ってこない)
Un sendero solo de pena y silencio llegó
(苦しみと沈黙の孤独な小道は)
hasta el agua profunda.
(深い海の底へたどりついた)
Un sendero solo de penas mudas llegó
(声のない苦しみの孤独な小道は)
hasta la espuma.
(海の泡に消えていった)

(訳:堀尾暁子)

もう詩だけで泣けますね。

曲自体はアルゼンチン・サンバのリズムで書かれています。そして、歌詞が無くても涙腺が緩んでしまうほど美しいメロディーが大変魅力的な作品です。

そのため、古くからギターソロにアレンジされて演奏されています。Am(イ短調)、Em(ホ短調)によるものが多いですが、このブログでも何度かご紹介しているオイラが大好きなRoland Dyens(ローラン・ディアンス)は、変則チューニングを使用して原調のBm(ロ短調)でアレンジしています。これは名アレンジですよ!

アルフォンシーナと海1 アルフォンシーナと海2

オイラもたまにこっそりと演奏するのですが、弾きながらアルフォンシーナに想いを馳せてしまって、ついつい“うるうる”してしまうのであります。

ぜひ皆さんも一度お聴きになってみてください。

Mercedes Sosa(メルセデス・ソーサW)の貴重な歌唱ライブ映像です。素晴らしすぎて言葉もありません。

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Roland Dyens(ローラン・ディアンス)の自編自演をどうぞ。本当に素晴らしいアレンジ!

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    • たく
    • 2016年 11月 29日

    この曲の検索をしていてこのブログにたどり着きました。
    このアルフォンシーナと海という曲は様々な人が編曲されているようですがこのディアンスのアレンジに感動しました。
    是非弾いてみたいのですが楽譜って何処で出版されているのでしょうか?
    よろしければリンクか何かを貼っていただきたいです。

    • Luzia
    • 2016年 11月 29日

    @たく様
    コメントをいただきありがとうございます。

    確かに「アルフォンシーナと海」は様々なギタリストによるアレンジが出版されれていいますね。ワタクシが知る限りオリジナルキー(原調)によるアレンジはディアンス編のみかと思われます。

    楽譜はカナダのLes Prduction d’Ozから出版されています。本日現在、PDFによるダウンロード版が(9.50ユーロ)、製本版(10.55ユーロ)です。

    難しいアレンジですけど是非、挑戦してみて下さい!

    • たく
    • 2016年 11月 29日

    返信ありがとうございます。
    こういう外国のサイトだとその国の通貨で値段が提示されますがどうやって買うんですか?
    なんか変なこと聞いてすみません^ ^

    • Luzia
    • 2016年 11月 29日

    @たく様
    そうですね。このサイトでのお買い物の場合、他のウェブショップでもよくあるようにまずアカウントの登録が必要になります。

    アカウントの登録が完了しましたら、サイトにログイン後、目的の楽譜(PDF版か製本版のいずれかを選びます)をカートにいれてチェックアウト(精算)をします。

    一番カンタンな支払い方法はPayPalです。PDF版でしたら支払い完了後、ダウンロードが可能になります。

    と、ここまで説明をいたしましたが、少し価格は高くなりますが、アウラというギターショップに製本版のピースの在庫があるようです。(こちら

    こちらのお店はワタクシ個人は利用したことがないのですが、日本のサイトですから面倒は無いかと思います。

    以上、ご参考いただけたら幸甚でございます。

    • たく
    • 2016年 12月 1日

    調べていただきありがとうございました。
    今調べたら現代ギターのウィンターセールに入っていたのでそこで入手しようと思います。
    これからもいい曲や面白い曲の情報たくさん載せてくださいね。
    楽しみにしています。

    • Luzia
    • 2016年 12月 1日

    @たく様
    現代ギター社さん・・・。灯台下暗しでした。是非レパートリーになさって下さい!

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