羽衣伝説

以前、お気に入りの作家である池上永一Wさんの「シャングリ・ラ」という作品をご紹介しましたが(こちら)、現時点での彼の最高傑作はやっぱり「テンペスト」でしょう。もうですね、超絶的に面白いでっす!先月、文庫版の第1巻が出版されました。12月に刊行される第4巻で完結します。是非ご一読を。強力にお勧めしまっす。で、この「テンペスト」の中でもちらっと出てくるのが、“羽衣伝説”であります。日本各地に伝わる最も有名な伝説ではないでしょうか?

実はクラシック・ギターの作品に、そのものズバリ“羽衣伝説”という曲があります。この作品は日本を代表する優れたギタリスト作曲家である藤井敬吾さんが、沖縄の作曲家・山入端 博さんが作曲した歌“はごろもの民謡”に基づいて作曲したものです。変則チューニング(6弦からDADGAD。アコギの世界ではよく使われる通称“ダドガド”ですね)を駆使した、演奏時間20分に及ぶ大曲です。

大変ドラマチックな作品で、ここ近年若いギタリストを中心に演奏される機会も増えていますし、海外のギタリストも演奏し始めました。随所に“沖縄音階[1]”や特殊奏法が使用され、“カチャーシーW”を彷彿とさせる熱狂的な踊りも登場します。

羽衣伝説1 羽衣伝説2 羽衣伝説3

沖縄音階って不思議ですよね。何とも言えない浮遊感がたまりません。

沖縄音階を使用したギターオリジナル作品はオイラが知る限りこの作品だけかと思います。(アレンジ作品はたくさんありますけどね)

オイラもちょこっと弾いてみましたが、なかなか気持ち良ろし。

この作品を録音している若手ギタリストの雄、大萩康司さんのライヴ演奏の映像をどうぞっ!(前半と後半に分かれています)やっぱり大萩さんの演奏センスは抜群であります。

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ぜひ「テンペスト」も!

テンペスト 第一巻 春雷 (角川文庫)

テンペスト 第一巻 春雷 (角川文庫)書籍

作者池上 永一

発行角川書店(角川グループパブリッシング)

発売日2010/08/25

カテゴリー文庫

ページ数310

ISBN4043647115

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  1. ドレミファソラシドのレとラを抜いた音階。 [戻る]
    • おばたく
    • 2017年 10月 14日

    こんにちは。
    最近羽衣伝説はもちろん地中海協奏曲などから藤井先生の作風にハマっています。
    藤井先生の作品のほとんどは録音があまりなくてタイトルだけ知っていてどんな曲なのかわからないものが非常に沢山あります。
    最近中世組曲という曲が気になっているのですが、どんな曲かご存知でしょうか?
    藤井先生本人のDVDに収録されているらしいのですが、なかなか値段が張るため手が出せないでいて未だに聴いてないのです。
    なんとなく羽衣伝説や地中海協奏曲のようなかっこいい曲を勝手にイメージしているのですがどうでしょうか?
    あと中世組曲の入っている曲集(楽譜)の他の曲の雰囲気もよかったら教えて欲しいです。

    P.S YouTubeに地中海協奏曲のマンドリンオケ版が載ってますがとても素晴らしい演奏ですよね。
    藤井先生のサウンドはマンドリンにもよく合います。
    ご存知かもしれませんが「マンドリンとギターのためのソナタ」という曲もとてもかっこいいのでよかったら聴いてみてください!

    • Luzia
    • 2017年 10月 15日

    @おばたくさん
    藤井敬吾先生の作品は「羽衣伝説」が国内外のギタリストに愛されていて録音もいくつかございますが、他の作品は確かにあまり録音がありませんね。

    「中世組曲」は現代ギター社から出版されていましたが、現在は絶版になってしまったようです・・・。(Amazonにもありません・・・)

    この作品はかなり以前、藤井先生はコンサートで「聖母マリア頌歌集」というタイトルで演奏されていました。アルフォンソ10世の「聖母マリア頌歌集」をモチーフにした作品で、有名な芳志戸幹雄先生、ナルシソ・イエペス編による「聖母マリア頌歌集」とは違った趣があって素晴らしいです。(残念ながら録音はなく、ご指摘のとおり藤井先生のDVDが唯一の音源かと思われます)

    もっと弾かれていい作品だと思います。他に収録されている作品は小品が多いですが、藤井先生らしい機知に富んだ佳品揃いです。

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