ギターは弦楽器ではなく、実は打楽器です!(ガチ)

嘘です。でも本当です。おいおいどっちなんだよっ!一般的にはやっぱり弦楽器ですね、ハイ。でもギターって箱状ですから、叩くといい感じの音がするのも事実。フラメンコ・ギターの場合はゴルペ[1]が普通に使用されますし、クラシック・ギターの作品でもパーカッションを模した奏法が出てくる作品も結構あります。滅多に演奏されませんが、クラシック・ギターのための現代作品に、ギターを膝の上に置いて終始打楽器的な演奏をする作品があります。

イタリアの作曲家、Giacinto Scelsi(ジャチント・シェルシW)が作曲した“Ko-tha(コタ)”という作品です。シェルシはイタリア初の十二音技法W作品を書いた作曲家として大変有名な方です。

この作品は“3つのシバ神の踊り”という副題を持つギターソロ作品です。上述のとおりこの作品はギターを膝の上に置いて打楽器的な演奏を要求されます。楽譜の冒頭をご覧ください。

Ko-tha冒頭部分

さて、この楽譜をご覧になって「ギターを膝の上に置いた状態で本当にこんな複雑なパッセージを弾けるの?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。

実はこの作品。左手による押弦は一切ありません。チューニングは6弦からEADGBE。通常のノーマル・チューニングです。ですが、楽譜の音部記号をご覧ください。ギターで一般的に使用されるト音記号ではなくヘ音記号になっています。つまり1オクターブ低くチューニングします。

ほとんどベロンベロンな音になってしまいますが、この作品はあくまでも美しい旋律によって楽興を誘う音楽ではなく、原初的かつ儀式的なイメージを聴衆に喚起させるものなので問題ありません。

ただ、この曲にチャレンジしようという猛者の中には弦を緩めたくない方もいるかもしれませんね。その場合は1オクターブ下げず、そのまま通常のチューニングでもOKかと。[2]

オイラがこの作品を初めて聴いたのは、日本における現代音楽演奏の第一人者であり優れたクラシック・ギタリストである佐藤紀雄先生のアルバム、そのものずばり“コタ”というCDでした。佐藤先生はエレキ・ギターで演奏されているんですが、あまりにも素晴らしい演奏でとても感動しました。[3]

まぁ、こういった作品なので動画は無いだろうと思ったら結構あるのね・・・。みんな凄ぇや・・・。

Nicholas Tolleというパーカッショニスト!による演奏です。

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ドイツのギタリスト、Wilhelm Bruckによる第2曲目の演奏です。ギターがボロボロになっちゃってます・・・。

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イタリアの女流ギタリスト、Elena Càsoliの演奏です。なんとギターを2本使用しています。これは素晴らしい!

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現代音楽好きとしては嬉しいわぁ。一度は生で聴いてみたいです。

えっ?自分で弾けばって?いやいや、オイラは基本的にフラメンコ野郎ですから・・・。弾くのはフラメンコがいいわけで・・・。そ、そんな無茶を言ってはいけねぇ・・・よ。

コタ / 佐藤紀雄 / CD ( Music )

ALM RECORDS( 1991-01-01 )

定価:¥ 3,146


  1. ギターの表面板を叩く奏法。 [戻る]
  2. 実際、そのように演奏されている方もいらっしゃるようです。 [戻る]
  3. ただし、現代音楽や前衛音楽が好きな方じゃないとだめよ。 [戻る]
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