墓地横に止められた車のフロントガラスに浮かぶ女性の生首に怒る話

仕事を終え、帰宅途上のある寒い晩のことでした。普段はあまり通らない道をあえて選び、缶チューハイをちびりちびり飲みながら家に向かって歩いていると某お寺がある裏道に出ました。その裏道は併設されている墓地に面し、塀の上から丈の高い墓石や卒塔婆が見えるという夜道のシチュエーションとしては全くお誂え向きな雰囲気を醸しだしておりました。とは言え、周りはアパートや戸建てが乱立しており、若干電灯が暗めではあるもののそれほど怖い雰囲気ではありませんでした。

墓地がある塀に沿って1台の車が停車していました。エンジンはかかっておらず、車内も真っ暗なので誰も乗っていないのは一目瞭然でありました。缶チューハイを飲み終え、ほろ酔い気分で鼻歌などを歌いながらその車とすれ違う刹那。青白い光を纏い、うつろな目をした

“女性の生首”

がフロントガラス越しにボォ~っと浮かび上がったのでした。

不意を突かれた僕は思わず「おぁっ!」と悲鳴を発すると、その生首は「なんだこいつ?」というような侮蔑を込めた視線を送ってきたのでした・・・。

“さのばびっち!”

何のことはない。もともと車内には女性が座っており、たまたまケータイのフラップを開けメールをしていただけなのであった。真っ暗な中におけるケータイのバックライトは、その朧げ加減が妙に心霊的効果を演出するのだなとある意味感動。

よしっ!今度はオイラがやってみよう!

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