麗らかな春の昼下がりに芳香を求め彷徨う男たち

高校時代の英語の先生、T先生は結構恐い先生ぢゃったが、若い先生ということもあってノリが良く面白い先生であったなぁ。バリバリの九州男児であり、普段の会話も若干九州訛りが入っておった。が、T先生の一番の特徴はその風貌でありんした。どこからどう見ても“日本人に見えねぇ”のであります。完璧な“メリケン顔”なのであります。T先生曰く、「オレにはメリケン人の血は一滴も混ざってねぇ」ということなんだけどにわかには信じられないほどでありんした。

で、オイラたちはT先生のことを陰では親しみを込めて“シピン”と呼んでいたのであった。

シピンと言っても知らぬ方がおられるかもしれぬな。1970年代、大洋(現:横浜ベイスターズ)、巨人で活躍した名選手ジョン・シピンWざんす。こんな方。↓

“ジョン・シピン”

ジョン・シピン


T先生はシピンにソックリだったのさ。目元や口元なんかうり二つっ!つまりかなりのイケメンってこと。久しぶりにシピンの写真を見て思わず笑っちまった。(失礼)

あれは高校2年の春だった。ポカポカ陽気でなんとなくだる~い昼食後。5時間目の授業はT先生の英語。始業ベルから程なくしてT先生がやって来た。心なしかT先生もだるだるオーラをまとっておりました。

先生はなぜか教壇の前を通り過ぎ、いきなり窓ガラスを開けると死んだ魚のような目で外を眺め始めたのであります。オイラたちも当然つられて外を見ますわな。目線の先には某女子大付属中学校がありやす。校庭では体育の授業をやっているようで可憐な嬌声が聞こえてきやす。

するとT先生は突然、シピン顔にうっすらと笑みを刻みつつ気怠そうな声でとんでも無いことを言い出したのであります。

おぉ~いお前らぁ。なんかいい匂いがしねぇかぁ~。

と・・・。

無数の?が教室の中を飛び交ったのは言うまでもない。それを見透かしたかのように、

男子校ってよぉ、空気が澱んでるよなぁ~。

はい・・・仰るとおりです・・・。そして、オイラたちも胸いっぱいに芳香を吸い込み始めたのでありました。

めでたしめでたし

とまぁ、こんな先生でありました。ほんと面白い先生だったなぁ。

高校卒業以来一度もお会いしていないけどお元気だろうか?相変わらずシピン顔なんだろうか?気になる・・・。

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