込めるべきもの

どんな内容だったかは失念しましたが、随分以前にあるテレビ番組で、楽器演奏を指導する先生と指導を受ける生徒のドキュメンタリーを観ました。なかなかスパルタな先生で、観ているこちらも思わずビクビクしてしまう迫力に満ちていた記憶があります。しかし、ある場面でその時先生が生徒に放った一言に大変ショックを受けたのでした。曰く「もっと感情を込めて弾きなさい」というものでありました。

僕はその時、こんな先生に指導を受けなければならない生徒さんが可哀想でなりませんでした。前述の言葉のどこがいけないのか?それは“感情”という言葉であります。

諫言を呈すれば、この先生が本気でこの言葉を使用しているとしたら無知と言わざるを得ず、決してこのような先生からは優秀な演奏家は生まれないでしょう。

なぜなら音楽に感情は込めるべきではないからであります。音楽だけではありません。凡そ表現芸術に於いて感情は不要なものであると思うのです。込めるべきものは“感性”でなければいけないはずです。

つまり、感情は私(=個人的)であり、感性は公(=普遍的)なものであるからです。

音楽やその他の表現芸術を人に聴かせたり見せたりせず、全く個人的に楽しむのであれば感情的であっても良いのかもしれません。ですが、それはあくまでも個の世界だけに通用する概念であり、決して他人に感動を与えることは出来ません。

たまにコンクールやコンサートに足を運ぶと、独り善がりのつまらない演奏が多く見受けられるのは大変残念です。

史上に於いてマエストロと称される方々の芸術が何百年も後世に残っているのは、偏に彼らが普遍的な表現を求めた結果でありましょう。

話は元に戻りますが、教え方一つでダイヤの原石が単なる石塊に変わってしまうのは怖いことです。このあたり、指導に当たる先生方には是非ご一考いただきたいものです。

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Luzia

源氏名:Luzia (ルシア)※注:♂

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仕事:カリスマ楽器店員のフリをすること

資格:A級穀潰師、超弩級竿師

血液型:B型ですけど何か?

星座:天秤座、時々、便座、稀に座薬挿入

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得意技:土下寝、妄想、迷走、酒池肉林

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