パコ大先生の変遷について

iPod touchをブチ壊してしまってから1週間ちょっと。バックアップを取っていなかったのでまたコツコツと音楽ファイルや動画を溜め込んでおりまっす。取りあえずPaco de Lucía(パコ・デ・ルシア)のCDは全完了。寡作とは言ってもトータルでは相当数これまでリリースされているわけでやっぱり大変・・・。今回は64GBのモデルなのでまだハードディスクはスカスカである・・・。

iPodを使ってらっしゃる方の中には、自分の好きな曲だけを再生するために“プレイリスト”を作成されている方も多いと思わるる。でも、オイラはこれまで個人的に必要性をあまり感じなかったので作ったことがない。

で、せっかくなのでパコの音楽の変遷を改めて感じてみようと思って初めて作ってみた。形式はBulerías(ブレリアス)オンリー。基本的にソロによる演奏を1963年~1998年(16歳~50歳)までの録音から15曲をセレクト。通して聴いてみるとやっぱり面白いっ!

  1. Aires andaluces(From “Por Descubrir”)
  2. パコの全集“Integral”[1]の未発表音源を含むディスクに収録されちょる。16歳の時にドーナツ盤に録音した本当のデビュー盤での演奏なんだけど、若さに任せて異常なくらい速いテンポでバリバリ弾きまくっちょる。一聴の価値あり。

  3. Jerezana(From “La fabulosa guitarra de Paco de Lucía”)
  4. 公式デビュー・アルバムである邦題“天才”から。パコの世代の巨匠であるNiño Ricardo(ニーニョ・リカルド)やSabicas(サビーカス)の影響がモロに出ているブレリアス。まだパコならではの個性は出ていないかなぁ。

  5. El tempul(From “Fantasía flamenca de Paco de Lucía”)
  6. 邦題“幻想”から。イントロはかなりパコっぽい感じになってきております。後半のAmによるファルセータはかなり長い間ライヴで演奏されていたっけ。

  7. Plazuela(From “Recital de guitarra”)
  8. 邦題“霊感”から。バックにRamón de Algeciras(ラモン・デ・アルヘシーラス)[2]、Enrique de Melchor(エンリケ・デ・メルチョール)[3]、Paco Cepero(パコ・セペーロ)、Julio Vallejo(フリオ・バジェーホ)、Isidro Sanlúcar(イシドロ・サンルーカル)を従えての豪華なブレリアスだけど、さすがに6重奏になると音の響きがモコモコしちゃう。内容は前述の“El tempul”発展させた感じ。

  9. Punta del Faro(From “El duende flamenco de Paco de Lucía”)
  10. 邦題“魂”から。このブレリアスから完全なるパコ・スタイルが確立。自選によるベスト盤“Nueva Antología”も“魂”以降の楽曲が選ばれているので、パコ本人もこのアルバムからが「俺のスタイルっ!」という自負があるのでしょう。

  11. Cepa Andaluza(From “Fuente y caudal”)
  12. 邦題“二筋の川”から。のっけからパルマス(手拍子)がバンバン入ったかなり気合のこもったブレリアス。個人的に大好きな曲でありんす。

  13. Almoraima(From “Almoraima”)
  14. 伝統的なフラメンコ語法で出来る全てを出し尽くしたと評される邦題“アルモライマ”から。ベースや中近東の楽器であるウードも取り入れた傑作。

  15. Gitanos Andaluces(From “Castro Marín”)
  16. 前述の“アルモライマ”でやることが無くなってしまった(?)パコ。その後、ジャズ・プレイヤーに接近して新しい何かを吸収し始めた頃、“スーパー・ギター・トリオ”で来日公演を行った際に日本のスタジオで録音をした邦題“カストロ・マリン”から。過去のファルセータにジャズ・コードを取り入れて、いかにハーモニーを充実させるか模索しているかのよう。

  17. La Tumbona(From “Sólo quiero caminar”)
  18. パコ・デ・ルシア・セクステットによる初アルバムである邦題“道”から。前述の“Gitanos Andaluces”のファルセータを更に発展させています。パコの中で何かが生まれつつある感じ。

  19. Piñonate(From “Sólo quiero caminar”)
  20. これも“道”から。ここではパコ独自の変則チューニング(②=A、①=D)が使用されています。オイラが知る限りこの曲はライヴでは一度も弾かれていないと思う。しかし、この変則チューニングによって生まれる独特の倍音による効果は絶大である。

  21. Gitanos Andaluces(From “Live… One Summer Night”)
  22. 邦題“ワン・サマー・ナイト”から。ライヴ録音です。“カストロ・マリン”に収録されているものと同タイトルですが全く別の曲。セクステットによるアンサンブル作品ですが、この頃のセクステットは世界最強のアコースティック・ユニットだったと今も思ふ。

  23. El Pañuelo(From “Siroco”)
  24. 邦題“シロッコ”から。“アルモライマ”から10年。遂にフラメンコ・ギター史上の最高傑作が誕生。実際このアルバムからフラメンコ・ギターの“新しい形=ハーモニーの概念”が始まったと言っても過言ではありませぬ。このブレリアスの完成度の高さは今聴いても鳥肌が立ってしまう・・・。

  25. Soniquete(From “Zyryab”)
  26. 邦題“シルヤブ”から。声変わり前のPotito(ポティート)がカンテで参加。多少軽いノリだけど素敵。

  27. Soniquete(From “Live in América”)
  28. 邦題“ライヴ・イン・アメリカ”から。Ruben Dantas(ルベン・ダンタス)のカホンがバックに入るだけのソロ演奏。もう素晴らし過ぎです。こんなブレリアスが思う様弾けたら、オイラはいつ死んでもいいでっすっ!

  29. Río de la miel(From “Luzia”)
  30. 邦題“ルシア”から。オイラのハンドルネームであるLuziaはこれが由来。パコのお母さんの名前です。最愛の母であるLuziaが他界し、盟友Camarón de la Isla(カマロン・デ・ラ・イスラ)も若くして亡くなったりと、パコが一番沈んでいた頃のアルバム。冒頭に配されたこのAmによるブレリアはいきなりトレモロから入る哀しみに満ちた作品。初めて聴いた時はちょっと泣いちまった・・・。

調子に乗ってまた長々と書いてしもた・・・。

しかしまぁ、これほど著しく変貌を遂げたギタリストというのも珍しいと思う。ブログの初期に書いたけど、パコは最初から凄かったんだよねぇ。古い楽曲なんか今聴いてもめっちゃカッコいいもん。はぁ~、やっぱりパコは神だ。

  1. ※現在は“Nueva Integral”としてリリースされちょる。 [戻る]
  2. パコのお兄さん。2009年に他界。 [戻る]
  3. 当時はエンリケ・ヒメネスという名前だった。2012年1月に残念ながら逝去。 [戻る]

この記事をシェアする

Luzia

源氏名:Luzia (ルシア)※注:♂

棲息地:小岩区江戸川

仕事:カリスマ楽器店員のフリをすること

資格:A級穀潰師、超弩級竿師

血液型:B型ですけど何か?

星座:天秤座、時々、便座、稀に座薬挿入

趣味:フラメンコ・ギター演奏

得意技:土下寝、妄想、迷走、酒池肉林

不具合:肛門括約筋が根性なし

コメントをお待ちしております

*

2012年6月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

【 Twitter 】

【 アーカイブ 】

  • [—]2021 (201)
  • [+]2020 (200)
  • [+]2019 (131)
  • [+]2018 (118)
  • [+]2017 (141)
  • [+]2016 (121)
  • [+]2015 (243)
  • [+]2014 (364)
  • [+]2013 (365)
  • [+]2012 (364)
  • [+]2011 (364)
  • [+]2010 (365)
  • [+]2009 (165)

【 ブログをメールで購読 】

メールアドレスを記入して登録ボタンをポチッと押すと、更新をメールで受信できよりまっす。

【 管理人の素性 】

源氏名:Luzia (ルシア)※注:♂

棲息地:小岩区江戸川

仕事:カリスマ楽器店員のフリをすること

資格:A級穀潰師、超弩級竿師

血液型:B型ですけど何か?

星座:天秤座、時々、便座、稀に座薬挿入

趣味:フラメンコ・ギター演奏

得意技:土下寝、妄想、迷走、酒池肉林

不具合:肛門括約筋が根性なし