ギターを弾いていて「どうしても指が届かないんだよぉ~~~」とお嘆きの善男善女の皆様へ

指のストレッチのことは前にもちらっと書いたことがあったような、無かったような。いずれにしろギターやピアノを弾くには手が大きいことに越したことはありませぬな。とは言っても、欧米人に比べると日本人の平均的な手の大きさはやはり小さい。どうしても指が届かない場合は音をオクターブ上げたり、思い切ってカットしてしまったり、もしくはそういう曲は弾かないっ!という選択肢もあろう。んが、ちょっとしたアイデアで手がバカでかい人でも押さえることが出来ないほどのストレッチを要求される音を簡単に押さえる技があるんだよ兄弟姉妹っ!

クラシック・ギターの巨匠、Narciso Yepesナルシソ・イエペスW)先生は大変手の小さな方でござった。そんなイエペス先生のアレンジによるDomenico Scarlatti(ドメニコ・スカルラッティW)の“ソナタL.23(K.380)”に通常では絶対に押さえられない音が出てくるのでありんす。

スカルラッティ/ソナタL.23(K.338)

この曲はチェンバロのための作品で原調はE major(ホ長調)ですが、イエペス先生は⑥をDに下げてD major(ニ長調)へ移調してアレンジしちょります。

赤丸のF♯音はどんなに手が大きな方でも押さえるのは不可能でありましょう。でも、録音を聞く限りイエペス先生はちゃんとこの音を弾いています。もちろん、オーバーダビングでもありやせん。では、どのように押さえているかというとチェロの押弦法を使っております。(以下、Luziaさんの押弦実写をご覧下され)

実際の押さえ方ね。

スカルラッティ~ソナタL.23(K.380)のストレッチ実写

一見難しそうですけど、やってみると意外と簡単かもよ。

さて、ストレッチがバンバン出てくるギター作品というとやっぱりAgustín Barrios(アグスティン・バリオスW)作品ではなかろうか?

特に有名なのは“Choro da saudade(郷愁のショーロ)”でしょう。(この曲は⑥をD、⑤をGに下げる変則チューニング。念のため)

バリオス~郷愁のショーロ

手の大きな方なら通常の押さえ方でもOKかと思わるる。

ノーマルな押さえ方ね。

“郷愁のショーロ”~ノーマルな押さえ方1 “郷愁のショーロ”~ノーマルな押さえ方2

でも、手の小さな方にはかなり大変なストレッチでありんしょう。で、先ほどのチェロ方式で押さえるやり方で弾かれている方もいらっしゃるる。

親指使用の押さえ方ね。

“郷愁のショーロ”~親指使用の押さえ方1。 “郷愁のショーロ”~親指使用の押さえ方2。

そう言えば、フラメンコ・ギターの巨匠Victor Monge “Serranito”(ビクトル・モンヘ・セラニート)も手の小さな方で、自身が作曲した“ソレア”でこの押さえ方をしていたなぁ。

ただ、この方法の難点はテンポの速い曲ではちょっと無理っぽいところね。まぁでも、こんなに極端なストレッチを使用する曲ってあまり無いので問題ねぇか・・・。

それにしても、イエペス先生はほんと色んな事を考えるねぇ。やっぱり偉大だねぇ。

  1. コメントはまだありません。

  1. トラックバックはまだありません。

*