1本の弦で実音とハーモニクスを同時に弾くっ!

そんなこと可能なのか?と思われる方もいらっしゃるでありませう。結論から言うと可能ざんす。随分前に書いた記事(ここ)の追記で、「“Jacob do Bandolim (ジャコー・ド・バンドリンW)/Migalhas de Amor (ひとかけらの愛)”というめちゃめちゃ美しいメロディーのショーロを採譜中です。この曲はギターではなく、ブラジルのBandolim(バンドリンW)という楽器のために書かれた作品です。これをブラジルの女流ギタリスト、Cristina Azuma (クリスチーナ・アズマ)がギターソロにアレンジしたものをなんですが、凄くいいんですよこれが」なんてことを書いたんですが、浄書は未だ未完成・・・。

ハーモニクスの弾き方は皆さんご存知だと思わるるのですが簡単に説明いたしまっす。

ナチュラル・ハーモニクス(自然ハーモニクス)はギターの場合鳴りやすいのは5フレット、7フレット、12フレット、19フレット。通常は左の任意の指で各フレットに触れて発音しますな。

で、アーティフィシャル・ハーモニクス(人工的ハーモニクス)はメロディーなんかを実音では出すことの出来ない高音を出したい時などに、通常 i(人差し指)+ a(薬指)、もしくは i(人差し指)+ p(親指)を使って弾きますな。和音の上声部だけをアーティフィシャル・ハーモニクスする時もございますな。

例としてIsaac Albéniz(イサーク・アルベニスW)のピアノ曲で、古くからギターソロにアレンジされ愛奏されている“Cordoba(コルドバ)”の譜例をご覧あれ。アレンジは巨匠John Williams(ジョン・ウィリアムズ)のものでっす。

一番上の音だけをアーティフィシャル・ハーモニクスで出し、他は実音で弾きまっす。

さてさて、話を元に戻しませう。前述の“Migalhas de Amor(ひとかけらの愛)”をクリスチーナ・アズマのアルバムで聴いたオイラは、あまりにも美しい曲なので猛烈に自分でも弾きたくなってもうたのね。

で、様々な手を用いてアレンジ譜を探しまくったのだけど、結果的には未出版だった・・・。となれば、これはもう自分で採譜するしかねぇなということになりシコシコ始めたんだけど、イントロ部分で挫折・・・。なぜなら、

どうやって弾いているのかわからん・・・。

かったのさ・・・。

一聴すると単純なアーティフィシャル・ハーモニクスに聴こえるのでありんすが、よく聴くと実音と15ma、すなわち2オクターブ上のハーモニクスが同時に鳴っているであります。

実音部分は音色から判断する2弦と3弦を使用しているのはまず間違いないでっす。そうなると、どう考えても弦を1本しか使わずに実音とハーモニクスを鳴らさなきゃいけない・・・。

実音部分を他の弦で弾けば?という方もいらっしゃるかもしれませぬが、多分無理かと思われ・・・。無理やり楽譜にしたのでギターを弾ける方はチャレンジしてみてちょうだい。

一体どうやって弾いたらよいのだぁ~~~っ!

5小節目の2拍以降は通常のアーティフィシャル・ハーモニクスなんだけどねぇ・・・。オイラの知る限り、こういうハーモニクスのパッセージは他の曲では聴いたことも見たこともない。

クリスチーナ・アズマが初来日コンサートでこの曲を演奏しちょるんだけど、つくづく聴きに行けば良かったと後悔先に立たず・・・。

懊悩しつつ色んな弾き方を試したのだけど弾き方がわからぬ・・・。一時は本気でオーバー・ダビングWしているんぢゃないか?と思ったもの。んで結局、面倒くさくなって、あっさりと採譜を止めてしもうた。

この曲を採譜していたことなどすっかり忘れていたある日のこと。ふとハーモニクスを弾いた時に閃いたのであった。

弦に触れている i(人差し指)も a(薬指)と同時に弦を弾いたらどうなる?

お、お、おうっ・・・・・・・・・。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

試しに1弦12フレットのナチュラル・ハーモニクスでお試しあれ。ちゃんと実音とハーモニクスが同時に鳴るがな。あっ、この場合は1オクターブ上の音が鳴るね。

12フレットのナチュラル・ハーモニクス

実に感動的であるっ!と、ここまで書いて実はオイラが知らなかっただけなのかもしれぬという一抹の不安が・・・。まぁ、いいやっ!

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