幻の巨匠~逝く

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このブログでも以前ご紹介したフラメンコ・ギタリスト(ここ)、El Niño Miguel(エル・ニーニョ・ミゲル)の軌跡を追ったドキュメントDVDが昨年発売され、日本語字幕も付いているということなので昨日(23日)ようやく注文。が、この日。ニーニョ・ミゲルは天に召されてしまった。享年60歳。

1975年、76年と立て続けに発表されたアルバムは大変な衝撃を持って迎えられ、一躍時代の寵児になったにもかかわらず、その後ほとんど名前を聞かなくなった幻の巨匠でしたね。

ドラッグ(コカイン)に溺れ、心身ともにボロボロになってしまったのでした・・・。その頃は故郷であるウエルバの街角で弦の切れたギターを片手にバルを流し、糊口を凌いでいたそうです。

絶頂期の頃のBulería(ブレリア)の演奏。

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街中で流しで弾いていた頃の演奏。弦が2本しかありません・・・。それでも曲になっているのが素晴らしい!

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2011年のステージでの演奏。多少の衰えはあるものの、素晴らしい演奏です!

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それを見かねた篤志家の方が、彼の復活を願ってその軌跡を追ったドキュメントが前述のDVDです。

注文したばかりなので当然未見ですが、Paco de Lucía(パコ・デ・ルシア)をはじめ、錚々たるアルティスタ達がインタビューでニーニョ・ミゲルの素晴らしさを語っているそうです。

また彼はギタリストに愛され、尊敬されたギタリストでもあり、甥っ子のTomatio(トマティート)もライブでは頻繁にニーニョ・ミゲルのファルセータを弾いていますし、彼に曲も捧げています。

トマティートが1993年に発表したアルバム“Bario Negro(バリオ・ネグロ)”に収録しているBulería(ブレリア)、A Mi Tio “El Niño Miguel(叔父エル・ニーニョ・ミゲルへ捧げる)”。(音源のみ)

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Rafael Riqueni(ラファエル・リケーニ)の名作として知られるFandango de Huelva(ファンダンゴ・デ・ウエルバ)、“Al Niño Miguel(ニーニョ・ミゲルへ)”の演奏。(音源のみ)

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ようやく表舞台へと復活出来て良かったなぁと思った矢先だったので、大変残念です・・・。合掌。

  1. ニーニョ・ミゲルはトマティートの叔父さんだったんですね。
    そう、確かにバリオ・ネグロにその曲がありました。
    成功してずっと表舞台にいられる人は幸せなのかも。
    何が彼をドラッグに向かわせてしまったのかは解らないけれど、そうした弱さや絶望もすべて内包しているのがフラメンコなんでしょうね。
    まだまだ60歳では早すぎる幕切れですね。残念です。

    • Luzia
    • 2013年 5月 25日

    @Angelitaさん
    彼は当時としてはとても複雑な環境の中で出生しましたし、繊細な心の持ち主だったのかもしれません。

    なぜドラッグに嵌ってしまったのかは不明ですが、ホームレスのような生活を続けながらも周りの人達に愛されたのは、ひとえに彼の人柄とギター演奏の素晴らしさによるものだったのかもしれませんね。

    だいぶ健康を取り戻し、ようやく表舞台に復帰し、これからまた彼のギターが聴けると思っていたので残念です。彼もやっぱり“黒い音”なんですよね。

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