大巨星堕つ~フラメンコ・ギターの神、パコ・デ・ルシアが逝ってしまった・・・

dios_mio_paco.jpg


昨夕、Paco de Lucía(パコ・デ・ルシア)が25日、メキシコのカンクンで心臓発作で逝去されたとの報を受けて打ちひしがれています・・・。

フラメンコ・ギターを始めた18歳から現在に至るまで、パコは僕にとって最大の指針であり、アイドルであり、至高の存在であり、神でありました。

凡人と天才を比較することは愚の骨頂ですが、パコのようにギターを弾きたい!という一念でずっとパコの背を追い続けてきました。が、未だその影すら見えません。

昨夜帰宅後、シャワーを浴び、夕食を食べ、パコのギターを聴きながら勢いに任せて焼酎を一気に五合も煽ってしまったのですが、全然酔えません・・・。涙が止まりません・・・。哀しみも止まりません・・・。結局1本空けてしまいました・・・。

パコとの永訣はもっともっと先だと思っていました。享年66歳。早過ぎます・・・。

でも、今はパコに対して「お疲れ様でした」と言いたいです。

このブログでも書きましたが、30歳で傑作“Almoraima(邦題:アルモライマ)”を発表して従来のフラメンコのスタイルで出来る事をやり尽くし、つまりは最高の極みに達してしまったパコ。

以降は皆様ご存知のとおりジャズ・フュージョンの世界に飛び込み、そこで得たハーモニーの概念をフラメンコ・ギターに取り入れ、新たな世界を作ったわけです。

言葉にすると簡単ですが、既に完成されたスタイルを壊さず、且つ、新しい何かを創造するという作業は誰もが出来る事ではありません。

これを成し遂げる可能性を持った人間が天才であり、天才ゆえの苦しみを双肩に担う事になります。パコも実際は筆舌に尽くし難い苦しみを味わったはずです。

パコが創造した新しい表現によるフラメンコ・ギターの音世界は耀きに満ち溢れた新世界であったため、数多くのフォロワーを生み出しました。フラメンコ・ギターの歴史が“パコ以前と以後”と語られるようになった所以です。

我が友、AngelitaさんからVicente Amigo(ビセンテ・アミーゴ)が自身のFacebookに寄せたコメントを教えていただいたのですが、あまりに切ないものでした。

Esta noticia me ha dejado roto y vacío.
(この訃報は私を壊し、空っぽにした)

パコを愛する多くのファンの方々は皆、同じ気持でしょう。

きっと今パコは、先に逝った盟友達と何の柵も苦悩もなくフラメンコに興じているかもしれませんね。

Adios ! Gran Maestro Paco ! En la paz.
(さようなら!偉大なるマエストロ、パコ!安らかに)

2013年10月29日、ペルーの首都リマでの公演より。

This video is embedded in high quality. To watch the video in standard quality (because of the internet connectivity) use the following link: Watch the video in normal quality

【追記】
今日知ったのですが、実は音楽事務所ジャパン・アーツがパコの久し振りの来日公演を企画されていて、ほぼ決定していたそうです。幻に終わってしまって残念です。

    • じんじん
    • 2014年 2月 27日

    この悲報を知りLuziaさんになんと言葉を掛けたらいいか思いつきませんでした。
    Luziaさんのハンドル名の由来やパコに対する想いと尊敬の強さを知っていましたから。

    先輩の車の中で初めて聴いた「地中海の舞踏」、別の先輩宅で観せて貰った
    「フラメンコ版カルメン」この2つを知らなかったらフラメンコは好きにならなかったかも。

    フラメンコを好きにならなかったらLuziaさんやCarmenさん、mimiさんと
    知り合う事も無かったと強く思います。

    66歳での逝去は、ほんとうに早すぎますね。

    CarmenさんのFacebookにもコメントしましたが
    何回か観たパコのコンサートでは、やはりセクステットが一番の思い出。

    Luziaさんも仰るように今は安らかに眠って欲しいと思います。
    ありがとう、パコ。

    • Luzia
    • 2014年 2月 27日

    @じんじんさん
    温かいコメントをいただき、まだ職場で仕事中なのですが、泣きそうです・・・。

    思えば、“偏執狂的パコ・マニアのページ”などというふざけたタイトルのファン・サイトのようなものをやっていた頃にじんじんさん、Carmenさん(Angelitaさん)、mimiさんと出会ったのでしたね。もう、10年以上のお付き合いですね。

    パコが好きで好きで現在に至ってしまったので、ビセンテ・アミーゴではないですが今は心が“空っぽ”です。でも、いつまで悔やんでもしかたがありませんね。

    これからもパコを追い続けます。少しでも近づけたらいいなぁ。

  1. Luziaさん

    ビセンテの昔のパセオ・フラメンコの記事に「カマロンは王様、パコは神様」とありました。
    パコ・デ・ルシアがどんな人なのかも知らないで、会社の人にギターが好きならと誘われて行ったコンサートで、あまりのかっこよさに雷鳴に打たれたかのように「こんなフラメンコギターの世界があったのか」と衝撃を覚えました。
    私はそこからビセンテのファンになったのだけど、パコがいなかったら今のビセンテはいないのですよね。パコの存在がどれだけのギタリストやミュージシャンに影響を与えたことでしょうね?

    Luziaさんの悲しみを引き受けてくれるのも、やっぱりフラメンコのはず。
    パコの音楽の中に思い切り身を投じて悲しんで下さい。その中からきっと一筋の光が見つかりますよ。今は心の底まで悲しみましょうよ。これは私の経験から言える一言なんです。

    幻の来日公演、残念ですね。

    • Luzia
    • 2014年 2月 27日

    @Angelitaさん
    パセオフラメンコのビセンテのインタビュー記事。僕もよく覚えています。

    先程、チック・コリアのオフィシャルサイトを覗いたのですが、「2014年はパコの残した偉大な音楽の遺産のために、私の音楽制作の全てを捧げる」と書いてありました。

    パコはチック・コリアに多大な影響を受けているのですが、チック・コリアもまたパコに大きな影響を受けた一人ですね。

    好き嫌いにかかわらず、特にフラメンコ・ギターを嗜む方はもれなくパコの影響を受けていますね。パコを失った損失は計り知れませんが、ビセンテをはじめ、多くの素晴らしいギタリスタがパコの遺産を引き継ぐと思います。

    今日もパコのギターを聴きながら飲んでおります。

    >幻の来日公演、残念ですね。
    これだけは悔いが残ります・・・。

    • mimi
    • 2014年 2月 27日

    沖縄旅行中に志風さんのFacebookでパコの訃報を知りました。もう言葉がありません。パコのコンサートには1〜2回行ったけど、演奏はもちろん、あの端正なスタイルが印象深いです。今夜は久しぶりにパコのCDを聴いてみます。

    • Luzia
    • 2014年 2月 28日

    @mimiさん
    2日経ってもまだパコが逝ってしまったことが信じられずにいます。昨夜も酒を過ごしてしまいました・・・。あらためて、パコの偉大さに畏怖を覚えました。

    これからもパコの残した音楽を愉しみ、またその背を追いかけていきます。

  1. トラックバックはまだありません。

*