トランキュリティ

tranquility1.jpg


上野耕路Wさんというと、オイラが崇拝する戸川純さん太田螢一さんとのユニットによる“ゲルニカ”が真っ先に頭に浮かぶわけで、

This video is embedded in high quality. To watch the video in standard quality (because of the internet connectivity) use the following link: Watch the video in normal quality

その先鋭的な作曲能力はポピュラー音楽のみならず、映画音楽、クラシックなどでも異彩を放っているわけであり、そして遂に冒頭に掲げたように“木管楽器とギターのためのトランキュリティ”という作品が出版されたがな。

<冒頭部分>

tranquility2.jpg

ギターパートだけ弾いてみましたが難解な所は全くなく、タイトルどおり“静穏”な音楽が淡々と繰り広げられる幻想的な作品でございまっす。上野さん自身による楽譜の序文が大変興味深いので、怒られるかもしれませんが全文を掲載しまっす。

作風の硬軟は問わず、いずれの作曲家も独自の作曲手法を持っていることであろう。その手法をアルゴリズム等として主知的に捉えることと経験に基づき感覚的に捉えることはそれら数々の手法の両極であろう。

さて僕の場合のそれらの一つとは12平均律上の4個の音の組み合わせからできる全種類の和音を分類し、それらを全て使用すること、その和音=垂直構造を変換し水平構造=メロディーを導き出すことであったりする。この変換のために単純な数学を応用している。このような一先ず感覚や恣意性を排除したかの手法はその計算結果を予期することはできず、導き出された結果は往々にして通常の音楽感覚としては良いと思われるものではないことも多いが、その制限がある種の静穏さ“Tranquility”を生み出す場合もある。ギターによる和音がオーボエの旋律へと変換されたのである。

2013年3月
上野耕路

この作品は2000 年11 月13 日、アサヒビール(株)主催のロビーコンサートにおいて鈴木大介さんのギター、古部賢一さんのオーボエにより初演されましが、残念ながらまだ録音はされちょりません。

  1. コメントはまだありません。

  1. トラックバックはまだありません。

*