変則チューニングの譜読みは難しくないと思ふ(たぶん・・・)

先日ご来店くだすったお客人は純然たるアマチュアのギター弾きの方でいらっしゃいましたが、楽器試奏を希望されて10分くらいお店で弾きまくっておられた。これがまたプロも舌を巻くんぢゃねぇか?っていうくらい大変お上手で、その後、ギター談義に花を咲かせたのでございますが、途中で変則チューニングのギター作品の話になり、お客人曰く「⑥=Dとか⑥=D&⑤=Gとかはいいんですけど、過激な変則チューニングを用いた曲は譜読みが難しい、てゆ~か、面倒くさいので弾きません」と宣われたのであった。その時、オイラは正直にこう思った。

Mottainai!

と。

前述の⑥=Dや⑥=D&⑥=Gはオリジナル、アレンジを問わず結構頻繁に接することがあるので慣れているだけの話なのね。

アコースティック・ギターのソロではオープンチューニングを駆使したものが多く、この場合の譜読みは断然タブ譜の方が楽ではあります。

クラシック・ギターの作品にはオープンチューニングを使用した作品はあまり無いのですが、何度かこのブログで書いているCalro Domeniconiカルロ・ドメニコーニW)の“Koyunbaba(コユンババ)”という作品はオープンC♯mという変則チューニングを用いており、なかなか譜読みは大変でっす。で、ドメニコーニさんはタブ譜を使用せず“五線譜によるタブ譜”と言える譜面を実音楽譜に併記していまっす。(この詳細は“変則チューニングの妙”という記事ののコメント欄に以前書きましたのでご参照下さい)

でも、⑥や⑤の普段あまり見かけない変則チューニングであってもそれほど譜読みは難しくないと思ふ。

五線譜を読めて、中級~上級の曲を演奏される方であればノーマルチューニング(⑥からE-A-D-G-B-E)の作品を演奏する際、大体瞬時にポジションを把握出来るのではあるまいか?以下、釈迦に説法を説くようで恐縮なのでっすが・・・。

例えば、下の楽譜のG音の場合、

g_note.jpg

①は3フレット、②は8フレット、③は12フレットとすぐにわかる方は多いと思いまっす。オイラもそうですけど、無意識に頭の中にダイヤグラムが浮かんでいるんですよね。

diagram1.jpg

多分、クラシック・ギターで一番多く使われる⑥=Dの曲を初めて弾いた時はちょっと迷ったと思う。しかし、④の開放弦はDですよね。④で出せる音のポジションはすぐに思い浮かべることが出来るはずなのでっす。ということは、当たり前ですけど⑥=Dは④開放のDよりオクターブ低い同じ音なのですから、出る音のポジションは全く同じになりまっすね。

diagram2.jpg

仮に⑥=Dの曲の中に低いG音が出てきても、

g_note2.jpg

すぐに⑥の5フレットとわかると思いまっす。

では、⑥=C♯なんていう曲が出てきたらどうでしょう?一瞬、「え”ぇぇ~~、C♯かよ・・・」と怯んでしまいまっすね。譜例としてRoland Dyensローラン・ディアンスW)編の“Astor Piazzolla(アストル・ピアソラW)/Invierno Porteño(ブエノスアイレスの冬)”をご覧くだされ。

c_sharp.jpg

が、怯む必要はございませぬ。C♯ということはDの半音下の音でございますね。ですので、頭の中でダイヤグラムを思い浮かべ、④開放Dのポジションを意識すれば、通常のポジションより1フレット分ハイポジション側に移動するだけとわかりまっすね。

上記楽譜の弱起後の一拍目のF♯mのコードのバス音F♯は⑥=Dだったらすぐに4フレットと思い浮かぶはずでっす。なので、実際のポジションは1フレットずれた5フレットとすぐにわかりまっすね。

こちらはもっと簡単でっす。同じくRoland Dyens(ローラン・ディアンス)編の“Astor Piazzolla(アストル・ピアソラ)/Adios Noniño(アディオス・ノニーノ)”をごらんくだされ。

b_note.jpg

キーがAm(イ短調)なのにあえて⑥=Bっていう、いかにもディアンス大先生らしいアレンジでっす。もうお分かりかとおもいますが、②開放もBですよね。ですから、2オクターブ低いだけで同じ音ですから、②のダイヤグラムを思い浮かべれば同じポジションになりまっすね。

つまり、ノーマルチューニングのダイヤグラムを基本にすれば、他にも⑥=Cだろうが(②開放のBのポジションを基本にした場合、目的の音は1フレット分ローポジション側に移動)、⑤=Bだろうが(言うまでもなく②開放Bと同じポジション)、⑥=E♭だろうが(これは単純に⑥=Eの場合のポジションから1フレット分ハイポジション側に移動)、⑥=Fだろうが(これも単純に⑥=Eの場合のポジションから1フレット分ローポジション側に移動)、①=Dだろうが(④Dと同じポジション)、多少慣れは必要かもしれませぬが、譜読みに手こずることはあるまいて。

と、ここまで長々と書いていながら、あんまりにも当たり前の事を書いてまたぞろネットの海を汚してしまったような気がしてならない・・・。

    • じんじん
    • 2017年 7月 9日

    ご無沙汰し過ぎました。^^;;;;;

    Luziaさん譜面がまだちゃんと読めない&フレット感覚も身についてない私。
    修行します(爆)。

    そんな中Carmenさんよりガデス舞踊団in Cinemaが恵比寿で催されていると聞き
    木曜日に上京予定です。

    なんたって2011年に催された「カルメン」、「地の婚礼」&「フラメンコ組曲」が
    観られるんですから!
    私をフラメンコの世界に引き込んだガデスのカルメン、NewVersionと聞き
    見逃したくないので行く予定。

    これを逃すと遠くまで行かねばならないので。
    まあ、旅行を兼ねてという案もありますが。

    Luziaさんが休みでなければ襲撃予定です♪。

    • Luzia
    • 2017年 7月 9日

    @じんじんさん
    エラソーな事を書いておりますが、ワタクシも過激な変則チューニングを使用されている曲を見るとちょっとだけメンドイと思ってしまいまっす・・・。

    >そんな中Carmenさんよりガデス舞踊団in Cinemaが恵比寿で催されていると聞き~
    チェックはしておったでっす。ぜひご堪能くだされ。襲撃お待ちしておりまっす。(笑)

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