ある楽譜の音符に付された表記の意味ががわからぬ・・・・完結編(一応・・・)
一昨日書いた“木曜日はお掃除の日!?”の例のお家ですが、今朝も同じ時間に通りましたら掃除機をかけておった~~~っ!なんで木曜日だけっ!気になる~~~~っ!今度思い切ってなんで木曜日だけ掃除機をかけているのか訊ねてみるかな・・・。さて、8月3日に“ある楽譜の音符に付された表記の意味ががわからぬ・・・・”という記事(ここ)を書いたのでっすが、謎が一応解けたので完結させるっす!
まず、前述の記事に載せた楽譜はこれ。曲はAstor Piazzolla(アストル・ピアソラW)“Invierno Porteño(ブエノスアイレスの冬)”でっす。
3+の意味がさっぱりわからんかったのだけど、なんとRoland Dyens(ローラン・ディアンスW)大先生によるPixinguinha(ピシンギーニャW)のアレンジ曲集に収録されている名作中の名作、“Carinhoso(カリニョーゾ)”のエンディング寸前のパッセージにもこの表記が使われておったのでっす。全く気づかなんだわ・・・。
結論から言いますと、この“カリニョーゾ”の楽譜に書かれている当該箇所の④は当然4弦であり、音高はA(ラ)になっておりますから4弦3フレットのNatural Harmonics(ナチュラル・ハーモニクス=自然ハーモニクス)で弾くという事を意味しているのでありまっす。
ディアンス大先生自身の“カリニョーゾ”の演奏動画[1]がいくつかありましたので、一番鮮明なものを観てみましょう。
5:00~掲載した楽譜の部分。3+のパッセージは明らかに4弦3フレットのナチュラル・ハーモニクスで演奏していまっす。
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ちなみに3フレットのナチュラル・ハーモニクスの音高はノーマル・チューニングの場合、6弦=B(シ)、5弦=E(ミ)、4弦=A(ラ)、3弦=D(レ)、2弦=F♯(ファ♯)、1弦=B(シ)になりまっす。
音高はわかったけど、ぢゃあ+って何?っていうことになりますな。上述の3フレットのナチュラル・ハーモニクスを弾いてみられるとおわかりかと思いますが、ナチュラル・ハーモニクスが鳴りやすい5フレット、7フレット、12フレットと同様にフレットの真上で触れて弾くと全然音が出ないと思いまっす。
つまり、この+表記は“3フレットよりも4フレット側に少しずらす”という意味であります。数値的には5mm程4フレット側で触れると、しっかり発音出来まっす。
でもここで、新たな謎(?)が・・・。
なんで冒頭のピアソラ作品のアレンジでは菱形符玉[2]がG♯[3]で表記されているのか?ここは明らかに1弦3フレットのナチュラル・ハーモニクスを意味しているのだと思うのでっすが、前述のとおり音高はB(シ)なんですよね・・・。“カリニョーゾ”では実音が書かれているのにね・・・。
これはさすがに意味がわからないのでっすが、3+が考え方によっては4フレットに近い、つまりポジション的にハーモニクスではなく実際にフレットを押さえたとしたらG♯になるので菱形符玉をG♯で表記したのかもしれないっす・・・。
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