ギターの押弦をする際に逆指にせざるを得ない場合も時としてありんすが、一見トリッキーではあっても結果的にはスムーズな指の移動が可能になるのもまた事実なのでありんす

こんにちは、風邪の股三郎です。相変わらず風邪です・・・。にも関わらず、26日(木)に再版書籍が3000部届きまして、エッチーラ&ホッチーラってな感じで倉庫に収めておりましたら、HPがフライパンにごびり付いた焼け焦げほどの量に減り、閉店間際にはほぼ底を尽いた状態になり、這々の体でJR総武線に乗ると左隣に座ったオヤヂがおもむろに缶ビールをゴキュンゴキュンと飲み始め、何でかわからんけど延々とバーコード頭を弄り始め、右隣に座ったオヤヂは何でかわからんけど延々と右親指をコキコキ動かしながら本を読み始め、いつもならイライラとキレ気味になるオイラですが、この時点でオイラが出来ることはただ死んだ魚の眼の状態でボォーっとするしかなく、悶々としているうちに小岩駅に着いたのであった・・・。

で、2日経った本日はどのような状態であるかというと、取りあえず一次会で風邪のフルコースをじっくり堪能し、やれやれやっと峠を超えたかと思ったのですが、二次会に誘われてしまい、断りきれなくてまだ頭痛&鼻水が止まらねぇ・・・。そして、鼻水は夜更け過ぎに鼻血へと変わるだろう・・・。あぁ、早く休みてぇ・・・。

と、愚痴ばっかりでサーセン・・・。イカン遺憾。

今日は(も?)訳わからんタイトルでございまんするが、以前、フラメンコ・ギターのファルセータ(A調のソレア、タンゴス、ティエントス、ブレリアス等)に出てくるB♭majorコードでのクロス・フィンガー、いわゆる逆指による押弦のことを書いたことがありましたな。(ここ)ちなみに、その時に載せた譜例は以下のとおりでございます。

フラメンコ・ギターでは一般的な押さえ方。

この押さえ方は多分、フラメンコ・ギターでしか使わんと思ふのだけど、クラシック・ギターのための作品、編曲作品にもたまに逆指の運指による押弦の指示があるものが出てきよる。

オイラがギターを弾き始めて最初に出会った逆指運指はFrancisco Tárrega(フランシスコ・タレガW)のあの“Recuerdos de la Alhambra(アルハンブラの想い出)”の15小節~16小節に出てくるDmコードの押弦だったと記憶していまっす。

通常、Dmは以下のように押弦するのが一般的でございましょう。(5ポジションの場合)

dm_chord.jpg

ですが、タレガの運指はこうなっちょる。(初版の楽譜から浄書したがな)

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一見不合理に見えますけど、1拍目から2拍目に2(左中指)、3(左薬指)が平行移動することで押弦の確実性が増しますし、4(左薬指)でA音(ラ)を押さえるのも実際にやってみると、そんなに難しくないのでありまっす。

で、他にもないか探してみるとRoland Dyensローラン・ディアンスW)の編曲作品のいくつかで逆指運指を見ることができるがな。

一つは随分以前に書いたディアンス編のJulio Cesar Sanders (フリオ・セサル・サンデルス)の有名なタンゴ、“Adios Muchachos (アディオス・ムチャーチョス)”に出てきまっす。(記事はここ)これは前述のフラメンコ・ギターのB♭majorコードの押さえ方に似ちょりまっす。

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dyens_adios_muchacho.jpg

2でC♯を押さえるのはちょっとキツイかもしれまぬが、2拍目の押弦をスムーズに行うためにはやっぱりベストな運指でござんしょう。

次にPixinguinha(ピシンギーニャ)の“Carinhoso(カリニョーゾ)”冒頭近くに出てくるE♭m(+13)コードの押さえはこうなっちょりまっす。

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dyens_carinhoso.jpg

普通だったら3と4が入れ替わった押さえ方になるところですが、4でポルタメントして次の小節のDmajorコードをスムーズに押さえるための運指なんだねぇ。

次に今年出版されたばかりのAstor Piazzolla(アストル・ピアソラW)の“Oblivion(オブリビオン)”に出てくる典型的なミロンガのリズムのパッセージでの逆指運指がこれ。

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dyens_oblivion.jpg

メロディーのC音(ド)が全音符ですから、音価を守るにはこの運指しかないのでっすね。あっ、出版譜は3拍頭のB音(シ)に♮が付けられていますが誤植です。キーどおりここはB♭音(シ♭)でっす。

そう言えば、山下和仁WさんのアレンジによるModest Mussorgsky(モデスト・ムソルグスキーW)の“Pictures at an Exhibition(展覧会の絵W)”9曲目“Baba-Yaga(バーバ・ヤガーの小屋)”にもあったっけ。

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yamashita_baba-yaga.jpg

1弦2フレットのC♯音(ド♯)を押さえっぱなし&ストレッチも入っているので、これは正直かなりキツイっす・・・。

よくよく考えてみたら、6本の弦を基本的に4本の指で押さえなきゃいけないってぇのがいかんのだよなぁ。ギターって言う楽器はつくづく不条理な代物でありんす。

そう言えば、パコ師匠が来日した際、記者会見で「左指はもう一本欲しい」って言っていた(雑誌記事で読んだ記憶あり)けれど、ワタクシも切実にそう願いたい・・・。

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